展示

『浦沢直樹-漫画という芸術-』展

会期

2019.10.29―2020.01.05

火~土曜日

10h ~ 20h

日・祝日

10h ~ 18h

価格

入場無料
PG-12指定

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浦沢直樹-漫画という芸術-

ジャパン・ハウス サンパウロ 2階にて『浦沢直樹-漫画と いう芸術-』展が2019年10月29日から2020年1月5日まで開催される(入場無料)。本 展は、国内外を通じて数々の賞を受賞してきた漫画家 浦沢直樹氏の作品を通じ、日本 を代表する芸術の一つである“漫画”を紹介するジャパン・ハウスの巡回展であり、ロ サンゼルス及びロンドンに続き3拠点目での開催となる。

“漫画”は幅広いジャンルを持ち、通常1話ごとに雑誌で連載され、その後数話をまと めた形で単行本として出版される。そして作品が大きな成功をおさめると、完全版と して再編集されたり、また多言語に翻訳した海外版が出版されたりすることで、浦沢 直樹氏のように世界的な注目を集めるアーティストが誕生する。

本展の最大の特徴は、ミステリー、サイエンスフィクション、スポーツ等、多岐にわ たるストーリーを、浦沢氏の直筆原画で読むという大変贅沢な体験が出来ることだ。 ブラジルでの未出版作品を含む計7作品をポルトガル語で楽しめる。原画1枚を切り取 って展示するのではなく、ストーリーを1話丸ごと展示することで、来場者がグラフ ィックとストーリーの融合芸術である漫画を体感できるようになっている。 紹介される作品は、すでにポルトガル語に翻訳されブラジルで出版されている 「PLUTO」』(浦沢直樹×手塚治虫・長崎尚志プロデュース・監修/手塚眞・協力/手塚 プロダクション)、「20世紀少年」、「MONSTER」の3作品に加え 、「YAWARA!」、「BILLY BAT」(ストーリー共同制作/長崎尚志)、「MASTER キート ン Re マスター」(脚本/長崎尚志)、「夢印–MUJIRUSHI」の計7作品。中でも、代 表作の一つである「YAWARA!」については、4話分の作品が用意されており、期間を 区切って展示替えを行っていくことで、日本で一般的な週刊あるいは隔週連載のスタ イルで楽しめる工夫を凝らしている(展示替え日はそれぞれ10月29日/11月18日/12 月2日/12月16日を予定)。そのほか、多数の貴重なイラストや、ネームと呼ばれる 漫画における絵コンテなど約600点を通して、浦沢氏の世界を体験することが出来る 。

「漫画は日本のポップカルチャーに深くかかわっています。漫画という芸術の歴史の 中で多くのファンを獲得し、この漫画という芸術の世界に引き込まれた読者は、お気 に入りの作者に寄り添い、続編を心から待ちわびる熱心な読者となるのです。今回の 展示は私達の使命である多様な日本文化とブラジルを更に近づけるきっかけになると 思っています」とジャパン・ハウス サンパウロ企画担当局長ナターシャ・バルザギ・ ジーネンは述べている。

1960年に東京で生まれた浦沢氏は、大人から子供まで世界中の幅広い年齢層から支持 を受けている漫画家である。日本ばかりでなく、海外でも多くの賞を受賞しており、 国内だけでも累計1億2800万部を超える発行部数を誇り、世界20ヶ国以上で出版されて いる。浦沢氏の作品はその画力、深く複雑な背景を持つ登場人物や独特なストーリー 構成、そして多様な詳細に至るまでをきめ細かく漫画という世界に描き出す巧みさで 知られている。

1983年に「BETA!」でデビュー。その後、「YAWARA!」、「MONSTER」、「20世紀少年 」、「BILLY BAT」等の作品を執筆。近年ではパリのルーヴル美術館とのプロジェクト として、日本を代表する漫画家であった赤塚不二夫が設立したフジオプロの協力を得 て「夢印-MUJIRUSHI-」を制作。現在は小学館が出版しているコミック誌にて「あさド ラ!」を連載中。

『浦沢直樹 –漫画という芸術-』展での展示作品

YAWARA! (1986 – 1993)
普通の女の子になりたいと願いながらも、生まれながらにして柔道の才能を持ち英才 教育を受ける少女。彼女が周囲の人々を巻き込みながら活躍していく様子を、バルセ ロナオリンピックで金メダルを獲得するまでの道のりを通して描いた作品。

MONSTER (1994 – 2001)
ドイツに住む天才的な日本人脳外科医である天馬は、彼のかつての患者であったヨハ ンがシリアル・キラーとなったことを知る。天馬は深い罪悪感に悩まされ、逃亡して いるヨハンを追跡する。ドイツの歴史の暗部を描き出す、日本の漫画史上初の本格ミ ステリー作品。

20世紀少年 (1999 – 2006)
ロックスターになる夢に破れ、平凡な日常を送る主人公。ある出来事をきっかけに、 世間で起こっているテロや殺人が、彼が少年時代に友人と共に夢想した予言の通りだ ということに気づく。自らが招いてしまった危機から人類を守るべく、時空を行き来 しながら奮闘する男たちを描く、サイエンス・アドベンチャー。

PLUTO (浦沢直樹×手塚治虫・長崎尚志プロデュース・監修/手塚眞・協力/手塚プロ ダクション) (2003 – 2009)
手塚治虫の「鉄腕アトム」の1エピソードである「地上最大のロボット」のリメイク 版。原作に独自の視点と解釈を加え、終わりのない憎しみの愚かさや、感情を持つロ ボットの悲哀を描き切った物語。

BILLY BAT(ストーリー共同制作/長崎尚志) (2008 – 2016)
物語は1949年のアメリカから始まる。日系アメリカ人の漫画家ケヴィン・ヤマガタは 自身の作品「BILLY BAT」と同じコウモリのキャラクターが日本に存在することを知ら される。その真相を確認するために日本に渡ったケヴィンが出会ったのは、実体化し た“ビリーバット”だった。人類史の裏側に存在した物語を時空を越えて描き出す、一 大歴史SF絵巻。

MASTERキートン Reマスター(脚本/長崎尚志)(2012 – 2014)
考古学者として幻のドナウ文明を発掘する夢を持ちながらも、元SAS隊員という経歴を 持ち、政府の保険調査員として紛争地域での捜査を行う主人公、平賀太一。困難な事 件をその知識や発想で解決していくアカデミックなサスペンスでありながらも、彼を 取り巻く家族たちとの深い人間ドラマを融合させた作品。

夢印‐MUJIRUSHI-(協力:フジオプロ)(2017 - 2018)
謎の人物と出会ったある男とその娘が、ルーヴル美術館に隠された秘密や歴史をたど る物語。ルーヴル美術館から依頼を受けて制作され、浦沢氏には珍しく全1巻で完結 する物語であり、ストーリー展開が読者に爽快感をもたらすユニークな作品。

『浦沢直樹-漫画という芸術-』展
開催期間:2019年10月29日~2020年1月5日
ジャパン・ハウス サンパウロ(2F
住所:サンパウロ市パウリスタ大通り52番地
開館時間:
火曜日~土曜日:10時~20時
日曜日・祝日:10時~18時
入場無料
ジャパン・ハウス サンパウロの詳しいプログラムやその他イベント情報などは SNSにてご確認ください。 www.facebook.com/JapanHouseSP/
@japanhousesp

※PG-12指定
一部、暴力・性的な表現を含む。

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